
総合デザイン工学専攻機械工学カリキュラム
人と社会に寄り添い未来を創る「機械工学」
機械工学とは
脱炭素社会への移行、SDGsの実現へと貢献する学術において、その中心となるエネルギー技術を支え、発展させているのが「機械工学」であります。また、技術が急速に進歩し、機械工学の研究対象も原子レベルの微小スケールから地球レベルの巨大スケールまで、マルチスケール、マルチフィジックス、マルチアスペクトへと複雑化しそれらを解決する新たな方法論が求められています。本カリキュラムでは、これらの諸問題を力学に基づく基盤学術、近年急速に発展している計算機および数値シミュレーション等の計算力学的手法で解決し、人工物の創造に織り込むデザイン科学につながる新たな学門体系を構築することを目指しています。
カリキュラム構成
機械工学カリキュラムでは、機械工学の基盤学術となる、機械力学、材料力学、流体力学、熱力学を中心に、計測・制御工学、材料科学、デザイン科学、精密加工学、生体工学、ナノ・マイクロ工学、宇宙工学、計算工学など、最先端の機械工学分野を幅広くカバーする科目群を設置しています。また、修士研究1、2を通して、機械工学に関する諸問題に対する方法論、関連知識の習得を図り、自主的な研究推進能力を育成します。本カリキュラムでは、機械工学に関する豊富な専門知識を有し、かつ分野横断的に発生する諸問題を、自らの力で解決できる人材を育成することを目指しています。
総合デザイン工学専攻電気情報工学カリキュラム
電気電子・光・情報技術の融合が創出する
新しい社会を目指して
電気情報工学とは
電気情報工学は、現代情報社会を電気電子デバイスや光技術で物理的に支える電気電子工学と、情報処理・情報通信の基盤となる情報工学を融合した学問・研究領域です。未来の情報社会を支える革新的な技術・サービスを生み出していくためには、物性物理やデバイス技術と情報処理、ハードとソフト、より根本的には物理・情報の基礎科学から情報通信・医療・環境などの具体的な社会応用まで、広く俯瞰し適切に統合・デザインしていく研究が求められます。電気情報工学カリキュラムでは、こうした広い視点と個々の研究分野における世界最先端の専門性を融合し、新しい科学技術の創出と未来を支える人財の育成を目指しています。
カリキュラム構成
電気情報工学カリキュラムでは、エレクトロニクス、フォトニクス、インフォマティクスの3分野を基盤として、より具体的には、超低電力インターフェース回路、バイオセンシングLSI、有機・ナノエレクトロニクス、3Dセンサ、デバイスモデリング、ナノフォトニクス、光通信、光エレクトロニクス、レーザプロセシング、光診断治療システム、医用オプティクス、量子情報通信、画像工学、マルチメディア信号処理、システムエレクトロニクス、ワイヤレス通信、認知ロボティクス、適応学習など、様々な専門分野を扱っています。
総合デザイン工学専攻システムデザイン工学カリキュラム
システムを創造し、デザインする
基本的な考え方
システムデザイン工学カリキュラムは、次世代の社会を支える複雑かつ多様なシステムの設計・実現に向けた人材育成を基本理念としています。工学の基礎領域を融合し、従来の枠を超えた学際的なアプローチによって、社会課題の解決を目指します。特に、システムを単体として捉えるのではなく、相互に影響し合う「全体」として理解することを重視し、実際の課題に対応するための総合的な視野を育みます。産学連携や国際共同研究を積極的に取り入れることで、理論と実践のバランスを意識した教育を展開します。また、設計思想として「人間中心のシステムデザイン」を掲げ、社会やユーザーのニーズを取り入れた柔軟かつ創造的な設計能力の育成に力を入れています。これにより、技術の社会実装に寄与し、持続可能な未来社会の構築に貢献するリーダーの育成を目指しています。
カリキュラムの特徴
システムデザイン工学カリキュラムでは、次世代の技術革新と社会課題解決に向けた実践的かつ学際的なアプローチが重視されています。科目には、最新の研究動向や社会実装の具体例を学ぶ特別講義、国内外のプロジェクトに基づく実践研究などが含まれており、学生が理論と実務のバランスを意識して学べる設計となっています。特に、システムの設計・開発過程において、技術的な視点だけでなく、社会的影響や人間中心のデザインの重要性が強調されています。研究発表を通じたフィードバックや評価を重視する科目構成により、学生は自らの研究成果を客観的に評価し、次の課題へと繋げるサイクルを習得します。これにより、複雑な社会システムの構築に必要な多面的な視点と実行力を持つ人材の育成を目指しています。